大きなテーマに4人の講師と、山主さんでもあるお施主さんをお迎えし、山づくりから家づくりに至るまでの長い道のりの紆余曲折や、次世代に残していくための山づくりのお話を伺いました。
前半2時間は、しんしんと冷える片道20分ほどの作業道を歩きながらの講座です。急斜面の山にどのように道を通すことで崩れない作業道にするか、山を見極めその山にふさわしい形に、大きな重機を入れずに少しずつ人の手で整えていく。7か月ほどの歳月を要した作業道づくりや伐採のお話に、自然に向きあう作業の時間軸の長さに思いをはせました。
後半はお住まいに移動し、伐採された木を丸太のまま利用して建てられた住まいを見学しました。小ぢんまりとした住まいでしたが、大断面の木が不思議とバランスがよく、包まれるような安心感と居心地の良さがありました。建具や家具も大工さんによるものとのことでした。
名古屋や東京など遠方からも参加者がおみえになり、住まいづくりを山の視点に置き換えた時、間違いのない仕事をしている人々や活動について知ることのできる良い会となったと思います。
作成者:中村 らん