第36回住まいづくりサロン
「コンクリートと給排水設備の話」
日 時 :2005年9月23日(金) 13:30〜16:30
場 所 :浜松市舘山寺町 番匠設計室
参加者 :大人14人 子供0人 5家族 文芸大学生5人



 今回のサロンは少し専門的ではありますがコンクリ−トと設備配管の話をさせてもらいました。
 最初にコンクリートについて番匠の野嶋から説明がされました。コンクリートは強アルカリ性を呈し、時間の経過に伴って表面から中性化が進み、鉄筋の位置までに中性化が及ぶと、大気中の酸素によって鉄筋が錆び始める。この状態をコンクリートの寿命とした時、いかに中性化を遅らせるかが大切である。それにはコンクリート中の水とセメントの重量比である「水セメント比」を小さくすればよい。水セメント比が少ないコンクリートは硬くて施工しにくいため、打設時のバイブレーターのかけ方の実演をしながら説明させてもらいました。よく締まった良いコンクリートの大切さが解って頂けたのではないでしょうか。
 次に給排水設備の話をホリコシ産業の堀越社長と山崎さんからお話されました。配管材料のサンプルを手にしながら、耐久性や特徴、コストなど細かく説明してもらいました。トラブルがあった時、点検しやすい構造にしておくことが大切であるという事を実体験を基にした言葉が印象的でした。今回のサロンは技術的で専門的な分野で、専門家でも勉強になる内容でしたが、建物の性能的な寿命を延ばす大切な話ではなかったかと思います。


  
   

〈感想カードの紹介〉

  1. 授業よりも詳しくコンクリートについて学べた。設備については、学校でも学んだ事が無く新鮮に聞いた。電気とガスについては、どちらが良いか分からないが、コストの面だけでなくトールな目でモノを見たほうが良いと思った。
  2. 今まで基礎の耐久年数なんて考えた事はなかった。構造材と同じ耐久年数を基礎に求めなければ丈夫な家は建たないのだと感じ、よかったです。
  3. 基礎のコンクリート打ちは、上棟に負けないぐらいの大イベントであるという事を改めて実感しました。特に水セメント比によって初期の強度は同じでも耐久年数には大きな差が出る事を知り、基礎形状や鉄筋の配置など、施工のし易さも考慮した設計が重要である事も分かりました。森スマのスタッフの皆さんへの期待も高まります。今回の会場も雑木林に囲まれたとても気持ちの良い所でゆったりと話が聞く事が出来ました。今後も色々な面からのサロンを期待しております。ありがとうございました。