第32回のサロンは浜松市安新町の天王製畳さんの工場を会場にして畳についての勉強会を行いました。私達の住まいの中にあたりまえのようにある畳ですが、森とすまいの会のメンバーも恥ずかしながら畳についての知識があまりありませんでしたので、大変参考となるサロンになりました。
天王製畳の藤井兄弟さんの説明のもと、畳の製造工程を見学させて頂きました。1日3畳程度しかできない手作業にくらべ機械による製造のスピードの早さには驚くばかりでした。手作業で良い畳を作る事が出来る職人でなければ、機械でも良い畳を作る事が出来ないという藤井さんの言葉が印象的でした。
次に畳の語源や歴史、材料の産地の話をスライドを見ながら説明して頂きました。畳の語源は『畳む』という事で、かつては折り畳むことが出来るゴザなど敷物全般が畳と呼ばれ、その場所に持ち込んで使う道具でした。江戸時代になって数寄屋造りの建物にはじめて敷き込まれるようになり、明治になって庶民の家に普及しました。私達がスリッパを脱いで畳部屋に上がる理由が分かる気がします。
最後に畳床と畳表の現物を手に取りながら説明を聞き、ダニ対策や畳のメンテナンスについても詳しくお話して頂きました。大変有意義な時間を過ごす事が出来ました。
《今回は10月9日に予定していましたが、台風の影響で10月31日に順延して開催されました。》