第9回住まいづくりサロン
「若林町建物見学会」
日時:2000年2月20日 13:00〜14:00(見学会)
            15:00〜17:00(サロン)
場所:見学会場・伊藤邸(若林町)/サロン・アトリエぬいや(板屋町)
出席者:見学会・大人41人 子供12人/サロン・大人25人 子供7人



染物の説明をされる山内さん

 今回のサロンは、今年の初春に竣工した伊藤さんの御住まいの見学会を行った後、板屋町にある「アトリエぬいや」に場所を移して行われました。
 住まいと暮らしの夕べ「もの、ひと、くらし」と題して、アトリエぬいやの御主人で、染工房を主宰されている‘山内武志’さんと共に座談会を開催しました。案内状にも記載しましたが、山内さんは代々浜松にて紺屋を営む家に生まれ、工芸、染色家として御活躍されている方です。
 これまでのサロンでは、主として永い年月をかけて育てられた木が、最終的に住まいになるまでの家づくりの過程を皆さんと共に確認してきましたが、今回はその器に暮らしを織り込んで行く過程で直面する「物との付き合い方」について様々な視点から考えてみようというものでした。
 山内さんの染や布に係わる多彩なお話、サロンに御夫婦で参加された大西さんの青年海外協力隊での経験談。我々自身も含め、住まいに対する様々な考え方や価値観を共有することのできる貴重な時間を過ごすことができました。
 スライド等を使用した勉強会の後、「森とすまいの会」の今後の運営形態、会員申込み方法等、具体的に住まいづくりを進める手順について主催者側から説明を行いました。
〈感想カードの紹介〉
  1. 木と漆喰壁の家はとても気に入りました。木をふんだんに使って落ち着いた生活が出来ると思います。目下我家を建築中ですが、なるべく木と漆喰を使って仕上げたいと思っています。襖部分が全部横に収納できるのは、部屋が広く使えて良いと思いました。住むほどに良くなって行く家ですね。

  2. 天井から床まで杉材を用い、木への想いが深く伝わってきました。畳表や、紙貼りの引戸など各所に設計者と施主の計画の深さを感じました。風通しの良い夏の日はさぞ快適と思いました。

  3. 伊藤さんの住まいを見せて頂いて、気持ちの良い毎日の生活が思われます。ぬいやさんの布の話にも、とても興味を持ちました。価値を何に置くか、じっくり考えたいと思います。

  4. 青島さんの不必要な物のない暮らしは、自分には耳の痛い話で、なかなか上手く行かない。今回気持ちを改めてシンプルライフを目指したい。
    家をつくる時はローンを組んでいるので、庭まで手が廻らない。庭づくり、壁や土間の改造をテーマに勉強会をしてもらいたい。山内さんのお話は知らない世界なので興味深かった。